視聴率調査を牽引してきた「ビデオリサーチ社」とは?
こんにちは!デジタルインテリジェンスの広報・PR担当の詩(うた)です!
今回は、視聴率調査でもっとも有名なビデオリサーチ社の調査方法や近年の動向について、かんたんに紹介していきます。
従来の個人視聴率は「日記式」。ピープルメータの導入により精度がアップ
長くこの市場を牽引してきたのが、ビデオリサーチ社です。2000年にニールセンという企業が視聴率データ供給から撤退して以降、ビデオリサーチ社がこの市場を独占してきました。
ビデオリサーチ社の視聴率調査は、もともとは主に世帯視聴率の測定で、個人視聴率の測定は手書きの記録(日記式)によるものでした。
しかし、手書きの調査ではその精度の粗さが目立ちました。それが1996年、PM(ピープルメータ)という測定器の導入で、より正確に個人視聴率が把握できるようになったのです。
ピープルメータは、家庭内のテレビの視聴状況を最大8台まで測定でき、それぞれで視聴チャンネルを測定しています。さらに、世帯に住む個人個人のボタンも付いており、視聴開始時と終了時にそれぞれが与えられたボタンを押すことで、記録式よりも正確な個人視聴率の測定が可能となったのです。
ビデオリサーチ社が新視聴率調査をスタート
さらに2020年3月には、ビデオリサーチ社が新視聴率調査を開始し、個人視聴率の取得がさらに本格化しました。
視聴者のライフスタイルやテレビ視聴環境の変化をより正確にとらえるために、調査世帯の大幅な増加とともに(たとえば関東の調査世帯は900から2700に増加しています)、まだ日記式を採用していた一部地域(札幌や仙台など)でも、ピープルメータでの調査の実施が決まっています。また、最近注目を集めているタイムシフト視聴率(「録画」に対する視聴率)についても、調査エリアを拡大しています。
このように、ビデオリサーチ社が個人視聴率をより本格的に調査するようになったことで、これまで以上に精度の高い視聴率データが得られるようになってきています。
さらに最近では、ビデオリサーチ社以外のテレビ視聴ログ測定サービスも生まれてきています。これについては、また次回以降に紹介していきます。
それでは、また次回お会いしましょう!